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ケイコ目を澄ませて

4.2点

監督：

三宅唱

出演：

岸井ゆきの、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、中原ナナ、足立智充、清水優、丈太郎、安光隆太郎、渡辺真起子、中村優子、中島ひろ子、仙道敦子、三浦友和

ジャンル：

邦画 / ドラマ

スポットレンタル価格：80円(税込・送料別)help

岸井ゆきのを主演、『きみの鳥はうたえる』の三宅唱監督が耳が聞こえないボクサーの実話を元に描いた人間ドラマ。嘘がつけず、愛想笑いが苦手な聴覚障害者のケイコ。下町の小さなジムで鍛錬を重ねる彼女は、プロボクサーとしてリングに立ち続けるが…。

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ケイコ目を澄ませての作品情報

（作品情報に関するお問い合わせ）


2022年	第96回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・テン第1位
2022年	第96回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞	岸井ゆきの
2022年	第96回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞	三浦友和
2022年	第96回キネマ旬報ベスト・テン読者選出日本映画監督賞	三宅唱
2023年	第46回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞	岸井ゆきの

レンタル開始日：

2023-10-04

制作年：

2022年

制作国：

日本

品番：

BIDRJ-10003

制作：

狩野隆也、五老剛、小西啓介、古賀俊輔

脚本：

三宅唱、酒井雅秋

原作：

小笠原恵子

収録時間：

99分

メーカー：

ハピネット・メディアマーケティング

音声仕様：

日：ドルビーデジタル5.1ch、日（バリアフリー音声ガイド）：ドルビーデジタルステレオ

色：

カラー

字幕：

日（バリアフリー）

画面サイズ：

ビスタ

作品についているタグ

（タグ一覧）

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ケイコ目を澄ませてのレビュー

現在6件のレビューが投稿されています。

レビュー総合評価

★4つ (4.2点)

評価分布

星5つ: (2)
星4つ: (3)
星3つ: (1)
星2つ: (0)
星1つ: (0)

作品の印象

作品の印象グラフ

5点 2023-10-11 itoya009 (4567)

注目の岸井ゆきの好演！
朝ドラ「まんぷく」でブレイク！好きです。
それ以来出演作も続いており、注目して応援してましたが（といいつつ全作観てたわけではありませんが…）、ついにガチ主演！没頭できる作品が出来ました。
ボクシングの練習、試合のシーンの迫力、体作り、役作りが見事。
感情をあまり見せず、話もせず、自分を主張しないところが本当に良かった。
沁みました。
三浦友和の会長の包容力も良かったです。

3人が参考になったと評価しています。

5点 2023-10-09 いづみ屋 (2918)

プロボクサーの物語だが、1度は落ちたどん底から這い上がって栄光の座を再びつかむという「ロッキー」みたいな話ではない。東京の下町の小さなボクシングジムで、ろうあ者のもう三十台に入るくらいの女性がボクシングをやって、一生懸命努力したけど、なかなか道はキビシかった、というような話で、しかし地味な話が好きな日本ではそういうボクシング映画は他にもある。最近では松山ケンイチと柄本時生がボクサーになった吉田恵輔「BLUE/ブルー」(2021)とか。ありがちな話でありながら、この映画は、ロングショットで撮られた荒川の河原、その上を縦横に行き来する高速道路、その下を歩く小さな人間のシーンとか、ボクシングの試合の迫力あるシーン、夜明け、日没の空のショット、など16㎜フィルムで丹念に撮られた映像がとても美しかったこと、ボクシングで食べていけるわけではない主人公が生業としているホテルのベッドメイクの仕事ぶりとか同僚との手話と身振りでのやり取り、同居している弟との質素で親密な暮らしぶり、そこに時々訪れる弟の彼女でアフリカ系のハーフであるらしい女の子との触れ合い、といったそれぞれのエピソードがどれもしっかりとした現実感を感じさせること、出演した俳優たちージムの会長三浦友和、2人のコーチ役の三浦誠己と本職のボクシングトレーナーでもある松浦慎一郎、けい子の母中島ひろ子、弟で音楽をやっている佐藤緋美、その彼女中原ナナ、会長の妻仙道敦子、会長の主治医中村優子、別のジムの女社長渡辺真起子といった非メジャー系の映画でおなじみのJ俳優たちのだれもが適役でこれ以上の配役はなかったのではないかと感じさせるところ、何よりも、この年の主演女優賞と言ったらこの人しか考えられないだろうといえる岸井ゆきのの、狷介孤高なヒロインを演じた渾身の演技。そういうものの総合ポイントで、この映画は、とても地味な映画でありながら、2022年公開の日本映画の中で最良のものたり得たのだと思われる。「キネマ旬報」「映画芸術」のベストテンでともに1位に入っていた。

3人が参考になったと評価しています。

3点 2023-10-22 かずのこ (1881)

けなすと怒られそうだけれど、正直それほど面白くはない。
期待してしまったせいもあったけれど、狙ってる感が出すぎなのが残念でした。

モデルがいる話だし、リアルな感じはありますが、
リアルさを出し過ぎる演出に少々食傷。
しかも16㎜。
あえてフィルターをかけたような映像で何を・・・

味があるとか言われるけれど、
人生も世の中も澄んでいない、という演出だとしても、
観客に投げっぱなし感もあって、何かあるような思わせぶり。

障害者を何度か演じている岸井ゆきのはうまいと思うし、
美人じゃないそのまんまを出しているところも、
性格がちょっと歪んでる感じも良いんだけど、
ミット打ちにかなり入れ込んだ感があって、特に後半では凄いですが、強調され過ぎ。

負け試合のみじめさとかジムの経営難とかで、
しみじみとした無常感みたいなのは良いんだけど、
そこに三浦友和のおとぼけ感が加わると話が安っぽくなる。
キャスティングミスのように感じてしまう。

俳優は仕事を選ぶべきと常々思っていて、
CMやテレビでコメディイメージが付きすぎると、きつい。
おかみさん役の仙道敦子や「金星」でも共演した渡辺真起子あたりの安定感で、
うまくまとまった感じがします。

2人が参考になったと評価しています。

4点 2023-09-20 DVDあかり (2058)

「目を澄ませて」は秀逸なタイトルだが、「ケイコ」はなくていい。
目を澄ませることが求められているのは観客自身なのだから…。

4戦戦った耳の聞こえない女子プロボクサーの自伝が「原案」。
原作ではなく原案であって、自伝にインスパイアされてはいるが
かなりオリジナルなところのあるシナリオではないかと思う。
実話は2010年代前半なのだが、コロナ禍の時代（考えてみたら聴覚障害者が
マスクをつけた健常者とコミュニケーションをするのは本当に…）
に舞台設定。実話ものにありがちな安着な感動を誘うようなものではなく、
またボクシングを題材にした多くの劇映画のクライマックスのように
試合の壮絶なファイトをこれでもかと長々と劇的に描くのでもなく、
そういったものからピシャリと一線を画した作風が気持ちいい。

この映画作品はデジタルではなく敢えて16ミリフィルムで撮影されており、
その画質からかドキュメンタリー作品を観ているかのようなリアルワールド感、
一種独特の緊張感が終始漂う。そして、映画的演出技法（スローモーション、
カットバックなど）が排され、劇伴の音楽もない。音源に寄り音を大きく拾っては
いるのかもしれないが、おそらく効果音も用いていない。ナレーションはなく、
字幕は説明なく単に年号を示すだけのものと聴覚障害者の主人公ケイコと健常者の
母・弟との間の手話での会話だけにつけられ、聴覚障害者女友達同士の女子会シーン
では敢えて手話に字幕がつけられないままで描写されている。
だからこそ印象的な様々な生のあるがままの音の数々。
車、電車、街の雑踏など都会の騒音、流れる川の音、健常者の弟が奏でる音楽、
さまざまな人から話しかけられる声、携帯の着信音、ミットやパンチングボールを
打つ音、縄跳びの空を切る音、ステップを踏む足音、レフェリーやセコンドの声。
それらが一切聴こえないケイコの世界への想像力がかきたてられ、
台詞のほとんどなき岸井ゆきの演ずるケイコの眼差し、表情、仕草、姿勢が
心に刺さった。エンドロールの音がまた印象的で何とも言えない余韻が残る。

3人が参考になったと評価しています。

4点 2024-04-08 オトキチ (4510)

冒頭、縄跳びのピッピッという音が規則正しく続く。そして主人公が聴覚障碍者であることを最小限伝える短いテロップ。音楽も会話もない。ああこれはいい映画だなと予感させ、そして実際に良い映画だった。女性でボクシングというのが現在でも少数派であろうし、ましてや障碍があるとなると、同じ境遇という意味での「仲間」はほぼいないだろうと推察される。絶対的な孤立。映画は寡黙でそれが成功していた。健常者との“会話”では映像が切れて字幕が現れる場面があり、まるで無声映画のようで、微苦笑してしまった。会長役が三浦友和だとは鑑賞後に知って驚いた。まあ年相応の老け方といえばそうなのだろうが。

1人が参考になったと評価しています。